笑う黒犬の憂鬱

妻をなくした黒犬が這い回る日常を綴っています

追想69「花火大会」

<2017年8月20日>

おいおい。


おまえたち、ぴょんぴょんしたりスマホいじったりしてんじゃねえ。


今日は母さんの花火大会なのだ。真面目にやれ。




もう動けない母さんはベッドでずっと目を閉じているけどな。おまえたちが楽しめば、母さんもきっと楽しいはずだぜ。


「こらこら花火持ち帰ろうとすんな。今ここでやれ」とか、「スマホいじってんじゃねえ。花火をしろ」とか、いろいろうるさい父親で申し訳ないが、まあ仕方がない。これからも口うるさいぜ。覚悟しておけ。



愛情のこもった花火のせいで、病院中煙で真っ白。でも看護士さんたちは笑顔を絶やさず、患者さんに尽くしてくれる。



しかし大丈夫なのか、この煙は?絶対火災報知器作動するレベルだろ。それとも報知器切ってある?花火するのに?


考えるな。運営側の気持ちを感じろ。

ロックな病院だぜ。


10代ならきっと胸に響くはず。いや、感じられる人間に、どうか育って欲しい。


愛のある看護に、心から感謝しております。

よい病院に、恵まれました。



また会いに行くよ。

×

非ログインユーザーとして返信する

あと 2000文字

※は必須項目です。