笑う黒犬の憂鬱

妻をなくした黒犬が這い回る日常を綴っています

おばかちゃんのバッグ

某月某日


妻の葬儀から1ヶ月が過ぎた。


寝坊して僕の車で着替えながらパンをかじっていた次男は、車を止めると制服のワイシャツに短パンジャージズボンというとんでもない姿のまま学校へ向かった。

相変わらずスーパーサイヤ人みたいなすごい寝癖のまま、ズボンを握りしめて登校する次男の後姿はひたすらだらしない。

父ちゃん情けなくて涙出てくらあ。全く。





週末、次男は友だちと遊びに行く。

休日なのに何故か中学校の体操服を着てるのは、きっとタンスの一番上にあったのか、床に落ちていたのだろう。父ちゃん、そこはもう突っ込まん。


問題は、その手に持った「上履き入れ」だ。

何故友だちと遊ぶのに、上履き入れがいる?


「だって、丁度いい大きさだし」って何だ。


中を見たら、そこには上履きじゃなくて、財布や携帯やカードゲームやおもちゃが入っていた。


休日に体操服で、上履き入れをカバンがわりに出かけようとする次男。だらしなさもここまで来ると神の領域か。


「カバンあるだろっカバンに入れていけ」


僕にそう言われて、次男は渋々カバンを探して出かけて行った。





夕方、帰ってきた次男が持っていたカバンを見て僕は愕然とした。




…これ、母さんの弔事用のハンドバッグじゃねえか。何でこれ持って行った?

どうせ散らかった自分の部屋にあるバッグ探すのが面倒で、母さんの部屋にあるテキトーな大きさのバッグ持って行ったのだろうが…これ持って1日友だちと遊んでたのか。


体操服で。




だらしなさもここまで来ると、

もう笑うしかない。



やれやれ。


笑うしかない。


が、


悪くないw

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