笑う黒犬の憂鬱

妻をなくした黒犬が這い回る日常を綴っています

おばかちゃんの大冒険

某月某日


長男が乗っている自転車が1週間見当たらない。


涼しい顔で夕ごはん食べている長男に「自転車は?」と尋ねると、「駅」という返事が。


「なぜ1週間も駅にとめてある?」と尋ねると、「乗って帰ってくるの忘れちゃうから」という返事が。本人は平然とごはんを食べている。


ここで僕の中の何かがキレた。


「今すぐ取りに行ってこいっ!」と家を出させたのが、午後8時半くらい。



しかし、いつまで待っても長男は帰ってこない。


9時になっても、10時になっても。


うちから駅は歩いて10分。

いくら何でも遅すぎる。


さすがに心配になった僕は、もう一台の自転車で近所を探し回る。叱られたことに腹を立ててプチ家出したのか?まさか自分に絶望して…悪い予感ばかりが頭をよぎる。


長男は帰ってこない。


こりゃさすがに警察か?と覚悟した10時半に長男は帰ってきた。頭の先からつま先まで、全身ずぶ濡れである。い、一体何があった???


以下、長男から聞いたその晩の出来事である。





自転車の鍵を持って渋々駅に向かう長男は、クセである例の「消ゴムポーンキャッチ」をしながら歩いていた。当然消ゴムは持っていないので、投げていたのは自転車の鍵。いつものようにキャッチミスをして、鍵は暗い用水路の中に消えていった。


すぐに飛び込んで探したようなのだが、全く見つからない。しばらく探しても、全く見つからない。パニックを起こした長男は、とりあえず駅に走る。「自転車取ってこい」という僕の指示をとりあえず完遂しようとしたのだ。


駅に着いても、鍵がないので当然自転車は動かない。長男は重い自転車を担いで家まで戻り、再び用水路に飛び込んだ。必死の捜索の結果、彼は奇跡的に夜の用水路から鍵を発見したのだ。




あほかっ





何で自転車取ってくるのにこんな大冒険しなきゃいかんのだ。お前はMr.ビーンか。



まあとりあえず無事でよかった。



早くフロに入りなさい。

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